根元が金髪(泣)からの修正です
ビフォアを撮り忘れてしまって…
似た感じだった、他のお客様のお写真です(;^_^A
黒染めの機会が多い学生さんが陥りやすい罠ですが、
❶就活で黒染め
➋数か月後、『明るくしてください』とカラーリングをオーダーする
➌伸びた根本だけ金に! 黒染めしていた部分は全部焦げ茶色のまま!(´;ω;`)
❹修正しに当店へ→いまココ!
という悲劇。


黒染め数ヶ月後の髪を明るくするとき、
一見すると全体同じような黒〜茶色っぽい色に見えます。
だからと言って、同じカラー剤を全体的にベタッと塗るのは絶対NGです。
写真のように、
根元(バージン毛)は一気に明るくなり、
既染部(黒染め部)は暗いままという状態に!
今回の事例はまさに、
典型的なケースです。
【聞いてもらえなかった本当の希望色】
更によくお聞きすると『赤味はほしいけどオレンジっぽいのはいや』
『金髪にしたかったわけじゃないので、落ち着いた赤茶色に』
というご希望。
『明るくしたい』からといって何でもいいわけではありませんよね。
よく掘り下げたのちに、方針が決まります。
・出来る限りムラなく均一にしたい
・オレンジ味のない赤系にしたい
髪の状態に応じて薬剤やタイミングを考えます。
【更に落とし穴が…】
今回は黒染めのちである以上に、
①そもそも赤系は、体温の高い根元ばかり発色しやすい
②明るい部分は、白紙に似ており染料の色がダイレクトに出てしまう
※焦げ茶色の紙(髪)に赤色などを塗ってもほとんどわからないが、
白紙(金髪)に赤色などを塗るとハッキリ発色する
という2つの理由により、
①体温が高い
②しかも色が明るい
根元ばかり真っ赤に染まり、
毛先側はなんとな〜く赤っぽい程度になりやすい条件。
そのうえ明るい根元はトーンダウンさせるため、暗めカラー剤=染料が濃い=もっと真っ赤に。
これを防ぐために、
A.
根元側のカラー剤はあえて赤みを抑えたレシピ
(赤みと同量の青みを添加)
B.
毛先側は黒染めに負けないよう、強い赤みを出し、更に酸化剤濃度は高くする
(RED単品使用)
というレシピを考案しました。
それぞれ異なるベースを均一に染めるために、
使用したカラー剤は3種類、
酸化剤は2種類。
それぞれのミックス比も含め、
『最適』を見つけるには綿密な計算が必要になります。
それなりにエネルギー、時間、薬剤を使わないと
【均一】は実現不可能です。
そのため、黒染め後のトーンアップ・
ムラ修正には1500円(デザイン料金)を加算させていただいております。
カラー剤を塗布して、
放置タイムが経過しました。
染まり具合をテストすると…
綺麗に根本と毛先の明度・色味がそろっていました♪
根元、毛先共に『明るさが同じ、深い赤茶色』です。
根元だけ真っ赤っ赤…でもありません^_^
iphoneで撮ると、赤味があまり感じられなかったので…
肉眼で見た状態に近付けるよう色味調節してあります。
根本~毛先まで、綺麗に明るさと赤さがそろいました☆
【せっかく染めた色味を長持ちさせるために】
赤味、アッシュ味などはおちやすいので、
(特に一般のシャンプーは洗浄力が強いので、
数日で染料が落ちてしまい、髪が『ただの茶色』になります汗)
ムラシャン・ピンクシャンで色味を補足するのがお勧め。
ただ1色に染めるといっても意外に奥が深く、
エネルギーとお客様とのコミュニケーションが必須です。
ただ明るいカラーをべたっと塗るのはキンキン根元の第一歩(笑)
ムラになってしまったので修正したい、
黒染めしたが明るくしたい…という場合はご相談ください。
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美容室シューケット オーナー兼スタイリスト
新田みどり
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